OFDM
2008/05/26
シングルキャリア方式とマルチキャリア方式
国際的に企画課された地上デジタル放送方式には、アメリカで開発されたATSC、ヨーロッパで開発されたDVB-T、日本で開発されたISDB-Tの3方式があります。 ATSCは、信号を運ぶための搬送波(キャリア)が1つのシングルキャンリア方式で、信号およびヨーロッパの方式はマルチキャリア方式の1つで、数千本の搬送波を用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)と呼ばれる伝送方式を用いいます。OFDM信号の各搬送波は64QAMなどの変調方式により変調されています。
マルチキャリア方式では、一連のデータを多数の搬送波に振り分け、並列に伝送します。OFDMの場合、
シンボル長(1シンボルのデータを送るための時間)は、シングルキャリア方式の数千倍になります。さらに隣り合う搬送波が重なってもデータを正しく復調できるように、各搬送波を”直交”させています。マルチパスに強く、SFNを構築する事が可能というOFDMの特性は、この信号構成が元になっています。

OFDM信号
地上デジタル放送用のOFDMでは、数千本の搬送波をしようしますが、搬送波の感覚(キャリア間隔)の逆数をシンボル長とすることにより、搬送波同士の干渉を防いでいます。例えば、搬送波の間隔を1kHzとすると、シンボル長は1msとなります。このとき、OFDM信号は、下図のように、あるひとつの搬送波のピーク点では、他の搬送波はゼロになっています。
このためひとつひとつの搬送波の情報(振幅情報と位相情報)を他の搬送波から分離して、誤りなく取り出すことが出来ます。
このように隣り合う搬送波がお互いに干渉しあわない条件が成立している場合、それぞれの搬送波は”直交”していると言います。OFDMは、文字通り”直交している多数の波に情報を分割して多重する”伝送方式です。
OFDMでは数千本の搬送波を使用しますが搬送波ごとに発振器を容易する必要はありません。1個の逆フーリエ交換用LSIにより、一挙にOFDM信号を生成しています。逆フーリエ交換(IFFT:inverse Fast Fourier Tansform)演算では並列に入力された数千個のデータを周波数軸上に並んだ各搬送波に割付、それらを時間軸上に変換しています。

地上デジタル放送は搬送波の本数が異なる複数のモードを備えています。移動受信を優先する場合、搬送波の本数を少なくし、搬送波の間隔を広くすることにより、移動受信の際に発生するドップラーシフト(搬送波周波数のずれ)に強くなります。
一方、搬送波の本数を多くすると、シンボル長を長くすることができ、それに伴いガードインターバルも長くなり、マルチパス妨害に強くなります
出所:知っておきたい地上デジタル放送(NHK出版)





























